どうも、Kenです。
私Kenがお答えするパンのQ&Aコーナー第13回目、今回の質問はこちらです!

「パン作りをしていて待ち時間でちょっと外出したらブクブクに過発酵してしまいました…発酵させすぎたパンを何とか助けてあげることは出来るんでしょうか?」
パンを過発酵させてしまうことは一度はやってしまう失敗だと思います。正直なところ私も何度もあります(涙)。タイマーのかけ忘れ、温度の設定ミス、あとでやろうと思っていて忘れてしまったなどいろんな失敗をしました。
今回は過発酵させてしまったパンを助けられるかどうかについて説明をしていきますね。
結論:助けられる場合とそうでない場合があります
まず結論から言うと、過発酵させてしまったパンは助けられる場合とそうでない場合があります。それぞれどんな状態かを説明しますね。
過発酵でも助けられる場合
まずは過発酵でも助けられる場合について説明します。ちょっとおさらいになりますがパン作りの製造工程を見て見ましょう。

過発酵させてしまっても助けられる可能性があるのは②一次発酵もしくは⑤二次発酵で過発酵させてしまった場合です。一次発酵での過発酵と言うのは捏ね上げた生地をおきすぎてブクブクになってしまった状態、二次発酵での過発酵と言うのは一次発酵が済んだ生地を分割してまるめ、成形するまでの間に休ませる時間をとりすぎてブクブクになってしまった状態です。
過発酵させると何が起こるかと言うと、
- 生地にたくさんガスがたまる
- 生地がパツンパツンに強くなって伸びにくくなる
- 酸味やアルコール臭(発酵臭)が出てくる
こういった事が起こります。
ガスがたまるとまるめをしたりめん棒をかけたとしてもガスが抜けづらくなりますし、生地が強くなって伸びにくくなると成形がし辛くなります。また酸味やアルコール臭(発酵臭)が出てきてしまうと直接味にかかわるのでせっかく作ったのに美味しくないということも起こっちゃうんです。
なのでどこまで助けられるかはこういった事を考えてどこまで許せるかという判断になります。もし許せるような状態なら助けられるということになりますね。
過発酵させた時点で助けられない場合
先ほどの工程表をもう一度見て下さい。もし過発酵させてしまったのが⑦最終発酵だった場合、これは残念ですがもう助けることは出来ません。
一次発酵や二次発酵はその後にまだ工程があるので状態によっては助けることが出来るんですが、最終発酵の段階で過発酵させてしまうと後はもう焼くだけなのでどうしようもないんですね。
最終発酵で過発酵させてしまったパンは、
- ふわっと膨らむがしぼみやすい
- 表面に「火ぶくれ」と呼ばれる大小のブツブツが出てくる
- すぐにスカスカな食感になる
- 乾燥しやすい
- 程度によっては酸味やアルコール臭(発酵臭)がする
こういった状態になってしまいます。
ただこれも焼きあがったパンの状態を見てどこまで許せるかという判断になります。焼きたてを家族で食べるのなら問題ないかもしれないですし、冷めた状態でお友達に食べてもらうような状況ではアウトかもしれません。最終的に食べる人が美味しく食べられればOKだと私は思います。