どうも、Kenです。
今回はパン作りの基礎知識【材料編】として、お砂糖の役割について解説をしていきます。お砂糖の役割と言われると単純に甘味をつけるだけかと思われがちですが、実はお砂糖には色々な役割があるんです。今回はそんなお砂糖の役割を5つ説明していきますね!
お砂糖の役割5つ
先ほども書いたように実はお砂糖の役割は甘味をつけるだけではありません。ではお砂糖の役割5つとは何かと言うと、
- パンに甘味をつける
- パンをソフトにする
- パンの老化を遅らせる
- パンの香味成分を増加させる
- パンの色づきを良くする
この5つがあります。それぞれを詳しく説明すると化学のお話になってきてしまうので簡単に説明していきますね。
パンに甘味をつける
これは特に説明の必要もないかと思いますが、代表的なお砂糖の役割ですね。パン作りではお砂糖を入れるレシピの場合、食パンなどの生地で(小麦粉に対して)7%、菓子パンなどの甘い生地では多くて20%近く配合することがあります。
パンをソフトにする
お砂糖は化学的にお水と仲が良く、くっつきやすい性質を持っています。この性質からお砂糖を配合したパンは焼き上がりがソフトになります。先ほども書いたように甘い生地では多くて20%近くお砂糖を配合することがありますが、菓子パンが他のパンと比べてしっとりした食感を保っていられるのはこういった性質があるからなんですね。
パンの老化を遅らせる
一度焼きあがったパンが時間が経つとともに硬くなってしまうことを「老化」と呼びますが、お砂糖を配合したパンは老化を遅らせることが出来ます。これは先ほど説明したパンをソフトにするということと関連しているのですが、お砂糖がパンの中にしっかりと水分を抱えていてくれるのでパンが硬くなるのを遅らせてくれるんですね。
これは全くお砂糖が配合されていないフランスパンと比べると分かりやすいと思います。フランスパンはそのまま置いておくとカッチカチになってしまいます。フランスパンの表面にはクープと呼ばれる切れ目がありますが、その切れ目で手を切ることだってあるんですよ。
パンの香味成分を増加させる
お砂糖にはパンの香味成分を増加させるという働きもあります。香味成分を増加させるって何のこと?って思うかもしれませんが、これはプリンのカラメルをイメージしてもらえると分かりやすいかなと思います。カラメルはお砂糖と水を火にかけて作りますが、カラメルは独特の香ばしい香りがしますよね?これと同じようなことがパンの中でも起こっていると思って下さい。
パンの色付きを良くする
お砂糖にはパンの色付きを良くする働きもあります。これもカラメルをイメージしてもらえると分かりやすいです。お砂糖と水を合わせたものを煮詰めていくとどんどんと茶色っぽい色になってきますよね。パンの表面でも同じことが起こっていて、この働きによってパンの美味しそうな焼き色が出来上がるんです。
さて、ここまでお砂糖の役割を5つ説明してきました。こういった知識は無くてももちろんパンは作れますが、知っていると今作っているパンに何が起こっているのか分かるので楽しみが増えると思いますよ!