どうも、パン職人Kenです。
今回はパン作りでマーガリンを使う際に知っておいて欲しい注意点について説明していきますね。






パン作りで使うマーガリンはちょっと違う?
あなたは「マーガリン」と言われるとどんなものをイメージしますか?
もしあなたがまだパン作り初心者であまりパンを作った経験が無いとしたら、きっとマーガリンのイメージはこれだと思うんですがどうでしょうか?

そう、毎朝トーストした食パンに塗って食べる「いわゆるマーガリン」をイメージする人も多いと思います。
確かに一般的にマーガリンと言われたらこれを思い浮かべるとは思うのですが、パン作りをするのであれば使うこういった「いわゆるマーガリン」を使うのは避けた方が良いです。
なぜかというと、上の画像のような商品に代表されるような一般的にマーガリンと呼ばれているものはマーガリンであってマーガリンではないからなんですね。
先ほどのパッケージをよく見ると下の方に「ファットスプレッド」と書かれています。

この様にファットスプレッドと記載されている商品はマーガリンではないんですね。そしてパン作りに使う油脂としてファットスプレッドは使わない方が良いと思います。
つまり今回の記事でお伝えしたい「パン作りでマーガリンを使う際に知っておいて欲しい注意点」とは何かというと、パン作りにマーガリンは使ってOKだけど、ファットスプレッドはNGですよということです。
ではなぜマーガリンはOKでファットスプレッドはNGなのかを説明していきますね。
パン作りでマーガリンはOKだけどファットスプレッドがNGな理由
あなたはマーガリンとファットスプレッドの違いって一体何だか知っていますか?
この二つを分けるものは何かと言うと食用油脂の割合です。
日本農林規格(JAS)では、マーガリン類に属するもののうち、食用油脂の割合が80%未満のものをファットスプレッドと呼び、80%を超えるものをマーガリンと呼ぶ。
Wikipedia 「ファットスプレッド」より
つまり簡単に言えばファットスプレッドは食用油脂の割合が低いのでパン作りには向かないということです。
ファットスプレッドはマーガリンに比べて水分が多く柔らかいです。ですからパンに塗って食べるのにファットスプレッドは適していますが、その性質(柔らかい)はパン作りの用途としては向かないんですね。
パン生地に油脂を入れる理由は「生地の伸びを良くしてふわふわ食感にするため」です。油脂は網目状のグルテンの中にうまく滑り込むことで生地の伸びを良くしますが、そのためには油脂の硬さが重要になります。
適度に室温に戻したバターやマーガリンは指で押すとすっと沈み込んで指の形が残りますよね。こういった性質のことを「可塑性(かそせい)」と呼びますが、この可塑性があるということが非常に重要なんです。
その点、ファットスプレッドはパン作り用の油脂としては柔らかすぎます。パン生地を捏ねる際には力がかかりますし捏ねることで生地の温度も上がるためファットスプレッドは生地に溶け込んでしまいます。
そのためファットスプレッドはバターやマーガリンと比べてグルテンの中にうまく滑り込むことができないためパン作りにはNGということなんです。
パン作りに適したマーガリンはこれだ!
繰り返しになりますが「マーガリン」と言うと冷蔵庫に入っているファットスプレッドを連想しがちです。バターやマーガリンと比べて安いですし、冷蔵庫にあるからファットスプレッドで代用しようと考えるかもしれませんがちょっとストップ!
せっかく手間暇かけてパン作りを楽しむのであればちゃんとパン作りに適したマーガリンを使いましょう。
これからパン作りに適したマーガリンをいくつか紹介していきますね。
上の2つのマーガリンはどちらもマーガリンでありながらバターの風味を売りにしています。銀色の包み紙に包まれたマーガリンはパン職人にとっては馴染みのあるものですが、スーパーで売っているようなものではないのでネットでないとなかなか手に入りませんね。
どちらも容量が500グラム近くあるのでもしかしたら使い切るのが大変かもしれません。近くにパンやお菓子を作るお友達がいればシェアするのもいいかもしれませんね。
まとめ


