どうも、パン職人Kenです。
パン作りに使う小麦粉は強力粉が多いですよね。
特に日本人好みのふわふわで柔らかいパンを作るのなら強力粉は必須です。
「パン作りに使う小麦粉は強力粉」
これって当たり前のように感じているかもしれませんが、パン作りに強力粉を使う理由って改めて聞かれると答えられますか?
これを知っておくと小麦粉選びやオリジナルのレシピを考える時に応用が効くようになるのでぜひ覚えておいて下さいね!
パン作りに強力粉を使う理由はコレだ!
パン作りに強力粉を使う理由はタンパク質含量が多いからです。
これだけだといまいちよく分かりませんよね。もう少し詳しく説明します。
小麦粉は水と合わせてこねるとグルテンができるという性質があります。
このグルテンが多ければ多いほどイーストの出す炭酸ガスをしっかりと捕まえ、炭酸ガスを逃がさずにパン生地をしっかりと膨らませることが出来ます。
パン生地をしっかりと膨らませることができれば生地はふわふわになるので、柔らかくボリュームのあるパンに焼き上げることが出来るんですね。
なので、
タンパク質含量が多い→グルテンが多くできる→パン生地がしっかりと膨らむ→柔らかくボリュームのあるパンができる
という関係になっています。
この様な理由から、パン作りに使う小麦粉は強力粉が良いと言われているんです。
強力粉を使わないパンがあるのはなぜ?
色々なパンを作ったことのある方はご存知だと思いますが、パンの中には強力粉を使わないものもあります。
これは一体なぜでしょうか?
先ほどの強力粉の説明の通り、パン作りに強力粉が適しているといわれるのは、強力粉を使った方が柔らかくボリュームのあるパンができるからですよね。
このことから考えると、硬くてボリュームは(強力粉を使うパンと比べて)控えめなパンを作りたい場合は強力粉は適さないということになります。
硬くてボリュームは控えめなパン、どんなパンか分かるでしょうか。
そうです。フランスパンですね。
バゲットやバタールのようなフランスパンは、パリパリとした皮(クラスト)の食感や香ばしい香りと中身(クラム)のもっちり感が美味しさのポイントです。
フランスパンが柔らかくてふわふわだったらちょっとがっかりしてしまいますよね。
この様なパンを作りたい場合は強力粉と比べてタンパク質含量の少ない中力粉(準強力粉)を使った方が美味しく作ることが出来ます。
なので「パン作りに使う小麦粉は強力粉」というのは間違いで、「柔らかくてボリュームのあるパン作りに使う小麦粉は強力粉」が正しいです。
ちなみにフランスパンのレシピそのままに小麦粉だけ強力粉に置き換えて作ると生地が強すぎてパツンパツンになってしまい、上手にフランスパンを作ることが出来ません。
作りたいパンの特徴に合わせた小麦粉を使うことが大切ですね。