どうも、パン職人のけんです。今回はリュスティックを焼きました。
リュスティックはフランスパンの一種で、とてもシンプルな配合のパンです。
製法的には、「こねない」というのが大きな特徴だと思います。こねないパンってちょっと流行ってましたよね。
材料を混ぜ合わせて、時間をおいてから生地を折りたたんで重ね、再び時間をおいて折りたたんで重ねを繰り返して生地を作ります。
時間はかかりますがこねる作業が無いので、特にホームベーカリーやニーダー、スタンドミキサーといったこねる機械をお持ちでなく、こねる作業に負担を感じる方にとっては楽でいい製法だと思います。
今回のリュスティックはサワー種とイーストを併用しています。
以前にもサワー種とイーストを併用したリュスティックを作りましたが、そちらはサワー種の割合を増やし、一次発酵の時間を短縮したレシピでした。
→小麦サワー種を使用したパン・リュスティック(素朴でシンプルなフランスパン)
そちらのレシピでは粉全量のうち55%を使ってサワー種を起こし、配合していました。55%というのはかなり多めの配合で、それにより一次発酵を70分で終わらせています。
今回のレシピではサワー種の量を減らし、一般的な配合量にしています。
そのため一次発酵の時間は長くなりますが、より熟成の旨味や香りを感じられるパンになっています。
水の量も多めにしたことで、縦のボリュームこそ控えめですが、薄くてパリパリのクラスト(外皮)としっとりとしたクラム(中身)を持ったパンになりました。
「パン作りを始める前に」をお読みでない場合は、先にそちらをご一読ください。このブログのレシピを使ってパン作りに挑戦する前に、知っておいてほしい注意事項を説明しています。
分からない用語があれば、「専門用語集」をご覧ください。
目次
小麦サワー種を使用したパン・リュスティック②の使用材料
パン1個分のレシピ。生地量合計約538g(179.5%)。
サワー種
- 中力粉:90g(30%)
- 水:90g(30%)
- 初種(小麦粉、TA200):18g(6%)
※中力粉は準強力粉(フランスパン用粉)に置き換え可。
本生地
- サワー種全量
- 強力粉:201g(67%)
- 水:132g(44%)
- 塩:6g(2%)
- インスタントドライイースト:0.6g(0.2%)
- モルトシロップ:0.9(0.3%)
※カッコ内はベーカーズパーセント。
※サワー種仕込みで準強力粉(フランスパン用粉)を使用した場合は、本生地の強力粉は準強力粉(フランスパン用粉)に置き換える。
小麦サワー種を使用したパン・リュスティック②の作業工程
- サワー種を作る(12~16時間)
- 生地を作る(10分)
- 一次発酵を行う(30分)
- パンチを行う(5分)
- 一次発酵の続きを行う(60分)
- パンチを行う(5分)
- 一次発酵の続きを行う(30分)
- パンチを行う(5分)
- 一次発酵の続きを行う(30分)
- 分割する(5分)
- 二次発酵を行う(40分)
- カットを入れる(5分)
- 焼成する(40分)
合計作業時間:約16時間25分~20時間25分
小麦サワー種を使用したパン・リュスティック②の作り方
- サワー種の材料を全て計量し、ボウルに入れて混ぜ合わせます。20~22℃で3~4時間熟成させます。ボリュームは約2倍になります。
- 材料を全て計量し、ボウルに入れて粉っぽさがなくなるまで混ぜます。目標こね上げ温度25℃。
- 28℃で150分一次発酵を行います。30分、90分、120分経過時にパンチを行います(計3回)。
- 生地を好みの大きさに分割します(今回は2等分)。細切れ生地を出したくないので、今回は計量せずに目分量で分割します。ガスを抜かないようにやさしく生地を扱います。
- きれいな面を下にしてパンマットに乗せ、ひだを作って壁にします。
- 28℃で約40分二次発酵を行います。
- パンマットに接していた面が上になるようにベーキングシートに移します。
- クープナイフ(もしくはナイフやカミソリ)でパンの中心を端から端までカットします。
- 板に乗せてベーキングシートごと滑らせるようにオーブン(250℃に予熱済み)に入れ、すぐにスチームを入れます。5分焼いたら230℃に落として約35分焼きます。