どうも、パン職人のけんです。今回はライ麦を20%配合した混合ライ麦パンを焼きました。
ライ麦20%のパンはとても食べやすく、割と頻繁に焼いているので、このブログで投稿するのも3度目です。
1回目:ライ麦を20%配合した混合ライ麦パン【ストレート法・サワー種使用・イースト併用】
2回目:ライ麦を20%配合した混合ライ麦パン②【ストレート法・サワー種使用・イースト不使用】
1回目は丸形で、パン用酵母(イースト)とサワー種を併用していました。2回目はなまこ型で、パン用酵母は使わず、サワー種のみを発酵種として使用しています。
今回は2回目同様サワー種のみを発酵種として使いました(パン用酵母は不使用)。
レシピとしては2回目と同じですが、違うことろとしては一次発酵の時間を30分間短縮しています。
2回目は90分間の一次発酵のうち、30分ごとに2回パンチを入れていました。
それに対し、今回は60分間の一次発酵で、30分経過時に1回だけパンチを入れています。
パン作りは時間がかかるものなので、時短できるところはしていきたいですよね。ただ、パンは時間をかけることでおいしくなるという部分もあるので、むやみに時短をすると肝心の味を損なう可能性があります。
また、サワー種はパン用酵母に比べて発酵力が弱いため、一次発酵を短縮すると発酵力不足でボリュームが出なくなってしまう可能性もあります。
そういった部分の検証という意味でも、今回は一次発酵を60分にしてみました。
結果としては、一次発酵は60分でもそこまで影響はないという印象を(私は)受けました。
2回目のレシピと比べて一次発酵を30分短縮した分、二次発酵に10分ほど長く時間がかかったので、一次発酵と二次発酵の合計では20分の短縮となります。
味、香り、ボリュームの違いはそこまで大きく感じられませんでした。ただ、味や香りは数値では測れないので、感じ方に個人差はあると思います。
今回のレシピではサワー種のみを発酵種として使用しているため、発酵時間はサワー種の状態に大きく左右されるということをご了承ください。
「パン作りを始める前に」をお読みでない場合は、先にそちらをご一読ください。このブログのレシピを使ってパン作りに挑戦する前に、知っておいてほしい注意事項を説明しています。
分からない用語があれば、「専門用語集」をご覧ください。
ライ麦を20%配合した混合ライ麦パンの使用材料
パン1個分のレシピ。生地量合計約510g(170.3%)。
サワー種
- ライ麦全粒粉:60g(20%)
- 中力粉:30g(10%)
- 水:90g(30%)
- 初種(小麦全粒粉、TA200):18g(6%)
- 塩:1.8g(0.6%)
※中力粉は準強力粉(フランスパン専用粉)に置き換え可能です。
本生地
- サワー種全量
- 強力粉:168g(56%)
- 中力粉:33g(11%)
- 水:105g(35%)
- 塩:4.2g(1.4%)
- モルトシロップ:0.9g(0.3%)
※カッコ内はベーカーズパーセントです。
※サワー種で準強力粉(フランスパン専用粉)を使用した場合、本生地の強力粉と中力粉は全量(合計201g)を準強力粉(フランスパン専用粉)に置き換えてください。
ライ麦を20%配合した混合ライ麦パンの作業工程
- サワー種を作る(12~16時間)
- 材料を用意しオートリーズする(40分)
- 生地を作る(10分)
- 一次発酵を行う(30分)
- パンチを行う(5分)
- 一次発酵の続きを行う(30分)
- 成形する(5分)
- 二次発酵を行う(90分)
- 焼成する(40分)
合計作業時間:約16時間15分~20時間15分
ライ麦を20%配合した混合ライ麦パンの作り方
- サワー種の材料を全て計量し、ボウルに入れて混ぜ合わせます。20~22℃で12~16時間熟成させます。
- 材料を全て計量し、塩以外の材料(サワー種全量含む)をボウルに入れます。
- 粉っぽさがなくなるまで混ぜ、30分間オートリーズを行います。
- 塩を入れて生地をこねます。目標こね上げ温度28℃。
- 28℃で60分一次発酵を行います。30分経過時にパンチを行います。
- 生地を成形します。生地に溜まったガスを手のひらを使って優しく抜き、折りたたんで楕円形に整えます。閉じ目は完全には閉じません。
- 発酵かごに薄手の布を敷き、粉を振りかけます。閉じ目に粉をつけ、閉じ目を下にして発酵かごに入れます。
- 28℃で約90分二次発酵を行います。
- 生地の上にベーキングシートを乗せ、ひっくり返して生地を取り出します。
- 板に乗せてベーキングシートごと滑らせるようにオーブン(250℃に予熱済み)に入れ、すぐにスチームを入れます。5分焼いたら230℃に落として約35分焼きます。