どうも、パン職人のけんです。今回は全粒粉を配合したパンドミを焼きました。
パンドミはざっくり言えばフランス版の食パンで、日本でよく食べられている食パンとは微妙に違いがあります。
特に違いがあるのは配合で、パンドミの配合は食パンに比べるとリーンで、砂糖やバターの量は控えめです。
今回の配合は砂糖を全く入れず、フランスパンの配合に少しだけバターを加えたものになっています。
配合がリーンなパンは小麦粉の味や発酵・熟成の風味や旨味をより感じやすく、今回は全粒粉を粉全体の23%配合しているため、全粒粉の香りも強く感じることができます。
ちなみに全粒粉の割合が中途半端なのは、サワー種の配合を分かりやすい数字にしたためです。
今回のパンドミは製パン用酵母(イースト)とサワー種を併用しています。
そのため、一次発酵は60分だけですが風味や旨味が強く、リーンな配合ながらしっかりと味を感じられるパンになっています。
「パン作りを始める前に」をお読みでない場合は、先にそちらをご一読ください。このブログのレシピを使ってパン作りに挑戦する前に、知っておいてほしい注意事項を説明しています。
分からない用語があれば、「専門用語集」をご覧ください。
サワー種を使用した全粒粉パンドミの使用材料
パン1個分のレシピ。食パン型(108×206×100mm、容量約2,200cc)使用。生地量合計約603g(172.5%)。
サワー種
- 小麦全粒粉:70g(20%)
- 中力粉:35g(10%)
- 水:105g(30%)
- 初種(小麦全粒粉、TA200):21g(6%)
- 塩:2.1g(0.6%)
※中力粉は準強力粉(フランスパン専用粉)に置き換え可能です。
本生地
- サワー種全量
- 強力粉:234.5g(67%)
- 水:122.5g(35%)
- 塩:4.9g(1.4%)
- 無塩バター:7g(2%)
- インスタントドライイースト:0.7g(0.2%)
- モルトシロップ:1g(0.3%)
※カッコ内はベーカーズパーセントです。
※モルトシロップは正確には1.05gですが、計量のしやすさを考慮して1gとしています。
サワー種を使用した全粒粉パンドミの作業工程
- サワー種を作る(12~16時間)
- 材料を用意しオートリーズする(40分)
- 生地を作る(20分)
- 一次発酵を行う(30分)
- パンチを行う(5分)
- 一次発酵の続きを行う(30分)
- 成形する(5分)
- 二次発酵を行う(90分)
- 焼成する(35分)
合計作業時間:約16時間15分~20時間15分
サワー種を使用した全粒粉パンドミの作り方
- サワー種の材料を全て計量し、ボウルに入れて混ぜ合わせます。20~22℃で12~16時間熟成させます。
- 材料を全て計量し、塩、インスタントドライイースト、無塩バター以外の材料(サワー種全量含む)をボウルに入れます。
- 粉っぽさがなくなるまで混ぜ、インスタントドライイーストを振りかけて30分間オートリーズを行います。
- 塩を入れて生地をこねます。滑らかになったら無塩バターを加え、更に滑らかになるまでこねます。目標こね上げ温度26℃。
- 28℃で60分一次発酵を行います。30分経過時にパンチを行います。
- 生地を成形します。生地のガスを抜いて形を四角く整え、きれいな面を下にして手前から巻き、楕円形にします。
- 閉じ目を下にして型に入れます。
- 28℃で約90分二次発酵を行います。
- オーブン(250℃に予熱済み)に入れ、すぐにスチームを入れます。5分焼いたら230℃に落として約30分焼きます。