どうも、パン職人Kenです。
今回は家庭用オーブンでパンを焼く時に知っておくべき「焼成温度」について解説をしていきますね!







このパンを焼く時のオーブンの温度はこれ!と一概に言えない理由
家庭でパン作りをする際に悩むポイントの一つに、パンを焼く時の「オーブンの温度(焼成温度)」があると思います。
家庭向けのパンの教科書等を買うと一応パンごとに焼成温度が載ってはいると思いますが、実はあなたの作るパンを焼く時にその温度が適切かどうかは分かりません。
なぜかと言うと、パンを焼く時の温度はパンの配合や大きさ(生地量)、オーブンの性能によって変わってくるからです。だからこそこのパンを焼く時はこの温度と一概には言えないんです。
逆に言えばパンの教科書に載っているレシピをその通りに守り、パンの大きさもレシピの通りにしてかつオーブンも教科書で使っているものと同じにすればある程度同じ焼き上がりのパンを作ることは可能です。
でも同じオーブンを用意するのは難しいし、なにしろレシピ通りにしか作れないとアレンジが効きません。
ちょっと砂糖の量を減らしてみようかな。ちょっとパンの大きさを大きくして見ようかな。こういったアレンジをしたくなった時にパンを焼く時のオーブンの温度はどうしたらいいか分からないと困りますよね。
もちろん最初はレシピ通りのパンが作れればそれでいいと思いますが、せっかくパンを作る技術を身に付けたらアレンジしてみたくなるじゃないですか!
そんなときのためにこれからオーブンの温度設定の考え方を解説していきますね。
パンを焼く時のオーブンの温度はこう考えよう!
実はパンを焼く時のオーブンの温度は「ある条件」を満たせるように決定しています。
このパンだから焼く温度はこれ、という決め方ではなくてこの条件を満たす温度はこれだからこの温度で焼くという様に決めているんです。
ではパンを焼く時のオーブンの温度を決めるある条件とは何かと言うとパンを焼く時間(焼成時間)です。
パンの配合や大きさによって適正なパンを焼く時間の目安があって、その時間で焼けるような温度に設定するという考え方です。つまり優先順位はパンを焼く温度よりもパンを焼く時間の方が上だということなんです。
これ、知ってましたか?
なんでパンを焼く温度よりも時間が大切なの?
ではなぜパンを焼く温度よりもパンを焼く時間の方が優先順位が高いのでしょうか?
それはパンの水分に秘密があります。
パンを焼くとパン生地の中の水分が蒸発します。焼き時間が短いとパンの水分は多く残り、焼き時間が長いとパンの水分は少なくなりますよね。
適正よりも水分が多く残ってしまうと生焼けになったり、食感がねちゃねちゃしてしまいます。反対に水分が少ないとパンの耳が厚くなったり食感がパサパサになってしまいます。
この様にパンに残った水分はパンの美味しさを決める大きな要因になり、その水分の残り具合を決めるのがパンを焼く時間なんですね。だからパンを焼く時間は非常に重要なんです。
パンを焼く時間と温度の大体の目安
ここまでで美味しいパンを焼くためにはパンを焼く時間が重要だということは分かって頂けたと思います。そうなると「じゃあ結局パンを焼く温度はどうやって決めたらいいの!」ということになりますよね。
実際のところ焼きたいパンの配合や大きさ、オーブンの性能によって変わりますが、大体の目安はあるので参考までにその目安をお伝えしますね。
- パン生地の大きさが50グラム前後のプレーンなパン(コッペパン等):200℃で6分間焼成
- パン生地の大きさが50グラム前後の砂糖の多いパン(菓子パン等):170℃で6分間焼成
- パン生地の大きさが80グラム前後のフランスパン:250℃で10分間焼成
- パン生地の大きさが480グラム前後の角食パン(1斤型):180℃で30分間焼成
これはあくまでも目安です。繰り返しになりますがパンの配合や大きさ、オーブンの性能によって変わりますから最終的には焼き色を見て判断して下さい。
美味しいパンを焼くためには
目安をもとに一度焼いてみる⇒焼き上がりをチェック(焼き色、味、食感、香り、風味等)、何分で焼けたかも記録しておく⇒次回焼く時に温度を修正する
という試行錯誤が必要になります。
ぜひこの目安を参考にしてあなたの環境に合ったパンを焼く温度を見つけていって下さいね!






