こんな小麦粉は買ってはいけない?パン作りに深く関係する小麦粉の品質とは

どうも、パン職人Kenです。

あなたは普段家庭でパン作りをする際に小麦粉はどこから買っていますか?

パン作りに使うことの多い強力粉や中力粉ですが、残念ながらスーパーではあまり多くの種類を取り扱ってはいません。

ですから特に深く考えずに「売っている粉を買う」という方も多いと思います。

実は小麦粉にも数多くの種類があり、特徴や品質はそれぞれ違います。

中には「この小麦粉を買うのはちょっと…」というものもあるんですよね。

「小麦粉にそんな違いがあるの?」

「小麦粉の違いで本当に味に違いが出るの?」

もしかしたらそう思うかもしれませんが、本当に違いがあるんです。

これは10年以上パン作りに関わっていて実感していることです。

ぜひ小麦粉の質の違いを知り、良い材料を選んでパン作りをしていきましょう!

 

美味しいパンを作りたいならこんな小麦粉は買ってはいけない

さっそくですが、美味しいパンを作りたいなら買ってはいけない小麦粉の特徴を説明しますね。

まずは「聞いたことのないメーカーの小麦粉」は買わない方が無難です。

あなたはどんな小麦粉のメーカーを存知でしょうか?

製粉メーカーにはメジャーな2大メーカーがあります。それは日清製粉日本製粉です。

はっきり言ってこのどちらかのメーカーの小麦粉であれば全く問題ありませんから、日清製粉か日本製粉の小麦粉を使うのが無難かなと思います。

反対に、あまり聞いたことのない製粉メーカーの小麦粉は注意が必要です。

一般に名が知れ渡っていないだけで、ベーカリーで働いている人にとってはメジャーなメーカーというのももちろんあるのですが、家庭でパン作りを楽しむ方には判断がつかないと思うので買わない方が安心かなと思います。

また、価格が異様に安い小麦粉も注意が必要です。

こういった小麦粉は小麦粉中の成分が一定でなく、同じ「強力粉」や「中力粉」という括りの中であっても大きく品質が異なる可能性があります。

食料品も取り扱うホームセンターなどで、異様に安い小麦粉を見かけたことはありませんか?

この様な「聞いたことのない製粉メーカー」で「価格が異様に安い」小麦粉は一見お得に見えますが注意が必要です。

 

買ってはいけない小麦粉と有名メーカーの小麦粉は何が違うの?

買ってはいけない小麦粉の特徴を2つほど挙げましたが、これらはなぜ買ってはいけないのでしょうか?

その理由は、有名メーカーの小麦粉に比べて品質が安定していないからです。

ここで言う品質とはタンパク質含量給水量です。

先ほど挙げた有名メーカーのような信頼のおける製粉メーカーの小麦粉は銘柄ごとにタンパク質含量が明示されています。

例えば日清製粉が販売するカメリヤという強力粉があります。

日清製粉カメリヤ

この小麦粉(強力粉)はタンパク質含量が11.8±0.5%と明示されています。

タンパク質含量はグルテンのできる量に直結します。グルテンのできる量が変われば生地の膨らみ具合や食感に大きく影響します。

ですからタンパク質含量が明示されていて、その通りに安定しているというのは重要なことなんですね。

私は今まで数えきれないくらいカメリヤを使ってパンを作っていますが、小麦粉の品質のブレを感じたことはほとんどありません。

また、このように品質が安定している小麦粉は生地を仕込む時に水の量の変化を気にする必要がほとんどありません。

ただ、品質の安定していない小麦粉を使うと「前回仕込んだときは水が70%で丁度良かったのに、今回70%で仕込んだら生地がすごくゆるくなってしまった」ということが普通に起こります。

毎回生地の状態を把握し、細かく調整ができるのなら問題ないのですが、難易度は非常に高いのでたとえ安かったとしても品質の安定していない小麦粉を使う必要は無いのかなと思うんですよね。

 

これを使えば間違いないおすすめのパン作り用小麦粉

最後に「これを使えば間違いない」とおすすめできるパン作り用小麦粉を紹介します。

まずは先ほども紹介した日清製粉のカメリヤです。

 
ド定番の強力粉なので、強力粉を使うパンを作る場合はカメリヤを使っておけばまず間違いはありません。

日本製粉のイーグルもカメリヤと双璧をなすド定番の強力粉です。

 
こちらも安心して使える強力粉です。

次に中力粉ですが、日清製粉のリスドォルがおすすめです。

 
リスドォルを使い、伝統的な製法で作ったバゲットはめちゃくちゃ美味しいですよ。

また、日本製粉のFナポレオンもおすすめできる中力粉です。

 
ここで紹介した小麦粉を使えば間違いはないので、小麦粉選びで迷ったらまずはこれらの小麦粉を使ってみて下さいね!