どうも、パン職人Kenです。
今回はパン作りをする前に納豆を食べてはいけない「ある理由」について説明しますね。
パンを作る前に納豆を食べるとパンが全滅する可能性がある!?
「納豆を食べた後でパン工房に来てはいけない。」
これはプロのパン職人であれば一度は言われたことのある注意事項なのですが、一般的にはあまり知られていないことだと思います。
ではなぜ納豆を食べた後でパン工房に来てはいけないのでしょうか。それは納豆に大量に含まれる納豆菌の力によりパンがダメになってしまうからなんですね。
ただ納豆を食べた後でパン作りをすると100%パンが全滅するわけではありません。実際に私が働くベーカリーで同僚が休憩中に納豆巻きを食べているところを見かけたことがありますが(絶対にダメなんですけどね笑)パンがダメになるような事はありませんでした。
ですが納豆菌の力でパンがダメになったという話は聞いたことがありますし、パン職人仲間で実際にそれを見たことがある人もいるので注意はしておいた方が良いでしょう。
パンに納豆菌が混ざるとどうなる?
パンに納豆菌が混ざるとパンが全滅する恐れがあることは説明しましたが、実際にどうダメになるかも説明しますね。
パンに納豆菌が混ざり、パンの中で繁殖してしまうとパンを切った時に糸を引くようになります。これは衝撃的ですよね。更に臭いもついてしまうので商品価値は完全にゼロになってしまいます。
パンに納豆菌が混ざる原因は
- パンの生地を仕込んでいる時点で納豆菌がパン生地に混ざる
- 焼き上がった後のパンに納豆菌が付着する
この2つのパターンです。
パンは高温のオーブンで焼くので菌は死ぬのでは?と思うかもしれませんが、実はパンの中心温度はオーブンの温度ほど上がりません。長時間(30~40分)焼く食パンであっても中心温度は100℃に達することはありませんから納豆菌は生き残ってしまうんですね。
更に納豆菌は熱に強い菌なのでパンの焼成程度では滅菌することができません。焼き上がった後のパンであればなおさら繁殖しやすい温かい環境なんです。
おそらく家庭でのパン作りで納豆菌の脅威にさらされることはほとんどないかもしれませんが、こういった事が起こるということは知っておいた方が良いでしょう。