どうも、パン職人Kenです。
今回はちょっとしたパンの疑問にお答えする内容です。
あなたは食パンを数える時に一斤(きん)、二斤と数えることをご存知でしょうか?
以前の記事でこの「斤」の意味について紹介しました。
でも食パンは「斤」と数えることもあれば「本」と数えることもあります。
この違い、はっきりと分かるでしょうか。
実は食パン一斤と食パン一本では大きな違いがあるんです。
今回はそんな「食パンの数え方」の豆知識を紹介しますね。
食パンの数え方「一斤、二斤」は重さの単位
まず食パンの数え方である「斤」とは何かというと、重さの単位です。
見た目に関わらず、重さによって数えるのが「斤」なんですね。
現在では公正競争規約により、食パン一斤は340グラム以上と定められています。
ですからどんな形の食パンでも、340グラム以上あれば一斤と呼べるわけです。
よくスーパーで売られている袋入りの角食パンが一番分かりやすい「一斤」ですね。
パン屋さんでは変わった形の食パンを販売しているお店もあると思います。
普通の角食パンよりも細長い物や、小さい物ですね。
こういったパンは袋に入っていても重さが340グラムに満たなければ正確には一斤とは呼べません。
また、山形食パンに関してはたとえ一袋に入っているのが一山でも二山でも、340グラムあれば一斤ですし、満たなければ一斤ではありません。
この様に340グラムを基準に数えるのが「斤」なんです。
食パン一本は全くスライスしていない食パン
「斤」は重さの単位でしたが、「本」はどういう状態の食パンを指すのでしょうか。
食パン一本と言われたら、型から出したそのままの、全くスライスしていない状態の食パンを指します。
つまり、この状態ですね。

食パンの形は関係なく、型から出したそのままの状態なら「一本」なので、これも

これも

全て食パン「一本」という数え方になります。
一斤はこれなので、

違いがお分かりいただけると思います。
知っておくとパン屋さんでの注文がスムーズに
ここまで食パンの「斤」と「本」の数え方の違いを説明してきました。
実際のところ知らなくても問題ないのですが、パン屋さんで買い物をする方は知っておくと注文がスムーズになる場合があります。
例えばパン屋さんで買い物をする際に、食パン一斤買うつもりで「食パン一本下さい」と言ったとしますね。
そうすると、店員さんはおそらく一斤のことだろうなと思って確認をします。
なぜならパン屋さんは効率よくパンを焼くために、一本で三斤取れる「三斤型」という食パン型を使うことが多いので、食パン一本は三斤になってしまうんですね。
食パン一本(=三斤)をそのまま買うお客さんはほとんどいないのですが、稀に一本買い求めるお客さんもいらっしゃるので念のために確認をするんです。
最初から自分が欲しいのが「一斤」だということを分かっていれば、最初から一斤下さいと伝えると確認の手間が無くなるのでスムーズに買い物ができますね。
ちょっとした豆知識ですが、知っておいて損はないと思いますよ。