どうも、パン職人Ken(@pansyokunin_ken)です。
日本人にとって、第二の主食と言っても過言ではない「食パン」。
パン作りが好きな方の中には、食パン作りにチャレンジしている方も多いと思います。
食パンは生地もシンプルで、食パン型こそ用意する必要がありますが、比較的チャレンジしやすい部類のパンだと思います。
ただ、実際に食パン作りにチャレンジした経験のある方なら分かると思いますが、食パンを上手に焼くのって意外と難しいんですね。
上手な食パン作りでつまづくポイントはいくつかあると思うんですが、ありがちなのが「焼けた食パンの耳の厚さ」です。
長い時間をかけてせっかく食パンを作ったのに、焼き上がった食パンの耳が厚すぎて、カッチカチになってしまったという経験はありませんか?
食パンの耳が厚くてカッチカチになってしまう原因はいくつかあります。今回はその原因と対策を解説していくので、美味しい食パンの作り方を覚えておいて下さいね!
食パンの耳が厚くなる最大の原因
食パンの耳が厚くなってしまう最大の原因。
それは、
焼きすぎ
です。
食パンを焼きすぎてしまうことで、食パンの耳が厚くなる。これはイメージしやすいというか、分かると思うんですよね。
「そんなことは知ってるよ!」という方もいるかもしれません。
もちろんこれで終わりにするわけではなくて、じゃあなぜ焼きすぎてしまうのか、一歩踏み込んで解説していきましょう。
食パンを焼きすぎてしまう3つの原因
食パンを焼きすぎて耳が厚くなってしまう原因は、大まかに分けて3つあります。
それは、
- 生地温度が低い
- 発酵不足
- 焼成温度が高いor低い
この3つです。
食パンの生地温度が低い
一つ目の原因は「生地温度が低い」です。
生地温度が低いとなぜ焼きすぎてしまうのでしょうか。それは、食パンの「火通り」と関係があります。
特に冬場に多いんですが、生地温度が低いとオーブンに入れた後の窯伸び(オーブンスプリング、オーブンキックとも呼ぶ)が弱くなります。
窯伸びが弱いと生地が適正よりも詰まった状態になり、火通りが悪くなります。
火通りが悪くなると、食パンの中心までしっかりと火を通すためにパンを焼く時間を長くせざるを得なくなり、結果としてパンを焼きすぎて耳が厚くなってしまいます。
実際には、「生地温度が低い状態でパンを焼いたら焼き色が付きづらくなり、いつも通りの焼き色が付くまで焼いたら耳がカッチカチだった」というパターンが多いですね。
発酵不足
二つ目の原因は「発酵不足」です。
発酵不足も先ほどの生地温度が低いのと同じで、「火通り」が関係しています。
生地が発酵不足だと適正な状態の生地に比べ発酵力が鈍く、火通りが悪くなり、先ほど同様食パンの中心までしっかりと火を通すためにパンを焼く時間を長くせざるを得なくなり、結果としてパンを焼きすぎて耳が厚くなるという事が起こります。
ここで言う発酵不足というのは二次発酵はもちろんのこと、一次発酵にも当てはまります。
二次発酵は発酵具合が目で見て分かるので発酵状態を見極めやすいと思いますが、一次発酵の場合は発酵不足でも分かりづらいことが多いと思うんですよね。
一次発酵って結構重要で、一次発酵を適正にとらないと生地の味や風味、旨味や発酵力が落ちてしまうんです。
そうすると、「二次発酵は適正な状態のはずなのに、窯伸びが悪くて火通りが悪くなり、食パンの耳が厚くなってしまった」という事が起こるんですね。
なので二次発酵はもちろんのこと、一次発酵の発酵不足にも十分気を付ける必要があるんです。
焼成温度が高いor低い
三つ目の原因は「焼成温度が高いor低い」です。
焼成温度が高いと焼きすぎになってしまうというのは、何となくイメージしやすいんじゃないでしょうか?
レシピ通りの時間焼いたとして、焼成温度が高かったら焼き色が濃くなってしまい、食パンの耳も厚くなってしまいます。
レシピには焼成温度が書いてあることが多いと思いますが、オーブンによっては同じ温度に設定しても火力が違うこともあるので、お使いのオーブンの「クセ」を知っておくと焼き具合が安定すると思います。
反対に焼成温度が低いと焼きすぎになってしまうというのは、どういうことか分かりますか?
焼成温度が低いとなかなか焼き色が付かず、結果適正な焼成時間よりも長くオーブンに入ることになってしまいます。
パンを焼く時は焼成時間が重要で、適正よりも長い時間焼いてしまうと水分が飛び過ぎて、パンが硬くなってしまうんですね。
なので適正な焼成時間でパンが焼けるような温度設定にすることが美味しいパン作りのコツの一つです。
→【参考記事】家庭用オーブンでパンを焼く時に知っておくべき焼成温度のお話
まとめ
今回は食パンの耳が厚くなってしまう原因について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
まとめると、
- パンの耳が厚くなってしまう最大の原因は「焼きすぎ」
- パンを焼きすぎてしまう原因その1:生地温度が低い
- パンを焼きすぎてしまう原因その2:発酵不足
- パンを焼きすぎてしまう原因その3:焼成温度が高いor低い
こんな感じです。
つまり、美味しいパンを焼くためには生地温度の管理をしっかり行うことで生地が適正に発酵するようにし、レシピ通りの焼成時間で食パンが焼き上がるように焼成温度を設定する必要があるということです!
もし心当たりがあるポイントがあったら、ぜひ次回食パンを焼く時には注意してみて下さいね!
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