冷蔵長時間熟成バゲット②(細長いフランスパン)【水72%・オーバーナイト法・イースト使用】

どうも、パン職人のけんです。今回はバゲットをオーバーナイト法で作りました。

オーバーナイト法は、でき上った生地を冷蔵庫で長時間熟成させる製法です。

以前も、オーバーナイト法で作ったバゲットのレシピを投稿しています。
冷蔵長時間熟成バゲット(細長いフランスパン)【オーバーナイト法・イースト使用】

そちらとの違いは、水の量を増やしていること(前回69%、今回72%)と、インスタントドライイーストの量を減らしていること(前回0.9%、今回0.6%)です。

また、強力粉と中力粉の配合量の調整も行いました(前回強力粉:中力粉=5:5、今回強力粉:中力粉=7:3)。

この調整はフランスパン専用粉(準強力粉)を用意すれば不要なので、そちらの方が手間が無くていいかもしれません。

それでも調整を試みているのは、強力粉と中力粉が手に入りやすく、かつ安価だからです。

今回の変更には、

  • 柔らかい生地で、かつじっくりと発酵させることでより旨味や香りを引き出す。
  • 生地のつながりを少しだけ強め、大小の気泡が残ったクラム(中身)にする。

という意図があります。

まだまだ改善の余地はありますが、カリカリとしたクラスト(外皮)と以前よりも甘みを感じるクラム(中身)を持った、おいしいと感じるバゲットを焼くことができました。

「パン作りを始める前に」をお読みでない場合は、先にそちらをご一読ください。このブログのレシピを使ってパン作りに挑戦する前に、知っておいてほしい注意事項を説明しています。

分からない用語があれば、「専門用語集」をご覧ください。

冷蔵長時間熟成バゲットの使用材料

パン2個分のレシピ。生地量合計約436g(174.5%)。

  • 強力粉:175g(70%)
  • 中力粉:75g(30%)
  • 水:180g(72%)
  • 塩:5g(2%)
  • インスタントドライイースト:0.5g(0.2%)
  • モルトシロップ:0.8g(0.3%)

※カッコ内はベーカーズパーセントです。

※モルトシロップは正確には0.75gですが、計量のしやすさを考慮して0.8gにしています。

※強力粉と中力粉は準強力粉(フランスパン用粉)に置き換え可能です。その場合は250g(100%)の準強力粉(フランスパン用粉)を使用してください。

冷蔵長時間熟成バゲットの作業工程

  1. 材料を用意しオートリーズする(40分)
  2. 生地を作る(10分)
  3. 一次発酵を行う(30分)
  4. パンチを行う(5分)
  5. 一次発酵の続きを行う(30分)
  6. パンチを行う(5分)
  7. 一次発酵の続きを行う(80分)
  8. 冷蔵庫に入れる(12~16時間)
  9. 生地を分割し成形する(10分)
  10. 二次発酵を行う(30分)
  11. カットを入れる(5分)
  12. 焼成する(35分)

合計作業時間:約16時間40分~20時間40分

冷蔵長時間熟成バゲットの作り方

  1. 材料を全て計量し、インスタントドライイーストと塩以外をボウルに入れます。
  2. 粉っぽさがなくなるまで混ぜます。
  3. インスタントドライイーストを振りかけ、30分間オートリーズを行います。
  4. 生地をこねます。インスタントドライイーストが混ざったら塩を加え、滑らかになるまでこねます。目標こね上げ温度24℃。
  5. 20~22℃で140分一次発酵を行います。30分、60分経過時にパンチを行います。




  6. 冷蔵庫に入れて12~16時間冷蔵発酵を行います。
  7. 容器から丁寧に生地を出します。分割後即成形したいので、生地が重ならないように気を付けます。
  8. 生地を2等分します。軽くガスを抜き、きれいな面を下にして上下から生地を折りたたみ、二つ折りにして棒状に伸ばします。
  9. 閉じ目を下にしてパンマットに乗せます。パンマットにひだを作り、壁にします。
  10. 20~22℃で約30分二次発酵を行います。
  11. 取り板を使って生地をベーキングシートに移します。
  12. クープナイフ(もしくはナイフやカミソリ)でパンに3カ所カットを入れます(端から端まで1本のカットでもOK)。
  13. 板に乗せてベーキングシートごと滑らせるようにオーブン(250℃に予熱済み)に入れ、すぐにスチームを入れます。5分焼いたら230℃に落として約30分焼きます。