ここまで進んでる!プロが使う時短パン作りの機械とは?

どうも、パン職人Ken(@pansyokunin_ken)です。

今回は普段一般の人はなかなか知ることのできないパン屋さんの裏側の一つとして、プロが使う時短パン作りの機械を紹介します。

業務用機械なので、知ったところでお家でのパン作りに取り入れることは出来ませんが、豆知識の一つとして楽しんでもらえたらいいかなと思います。

 

プロが使う時短パン作りの機械はこれだ!

時短パン作りの機械はいくつかあるんですが、今回紹介するのはこれ!

その名も「パネオトラッド」

そこそこ大きい機械で、なかなかいいお値段がするので取り入れられるお店は限られてしまいますが、これ超便利なんですよ。

何が便利かと言うと、なんと発酵不要なんです。

普通パン作りって、

  1. 仕込み(生地作り)
  2. 一次発酵
  3. 分割・まるめ
  4. ベンチタイム
  5. 成形
  6. 二次発酵
  7. 仕上げ・焼成

という流れで進んでくんですが、この機械を使ってパンを作ると二次発酵が要らないんです。

実際にはパネオトラッドを使うと、

  1. 仕込み(生地作り)←前日に仕込む
  2. 一次発酵←冷蔵庫に入れて一晩おいておく
  3. 機械を使って分割
  4. 仕上げ・焼成 (パンによっては成形してすぐ焼成)

こういった流れになります。

普通にパンを作ると仕込みから焼き上がりまで3時間以上かかります。7時オープンのお店でオープンに商品を揃えるためには4時前からパン作りを始めないと間に合いません。

ですがパネオトラッドを使うと前日に生地を用意しておく必要はありますが、出勤してきて生地を冷蔵庫から出し、パネオトラッドを使って生地を分割してすぐ焼成できるので30分もあればパンが焼き上がります。

これ、すごいでしょ!?

 

この時短パン作りの機械はどうやって使うの?

パネオトラッドを導入しているパン屋さんの職人以外は扱うことはありませんが、参考までにどうやって使うかを紹介しますね。

まず機械の中に入っている白い箱が取り出せるんですが、この白い箱に生地を入れて平らにならします。

再び白い箱を機械の中に入れ、スイッチを押します。

そうすると刃の部分がゆっくりとおりてきて、生地のガスを抜きすぎないように優しく生地をカットしてくれます。

ちなみに刃の形が4種類あり、切り替えることができるんですが、組み合わせで色んな形にカットすることが出来ます。

 

時短パン作りの機械が生まれた背景

パン作りと言えば何と言っても時間がかかるイメージがありますよね。

先ほども紹介した通り、普通にパンを作ると3時間以上時間がかかります。特に時間がかかるフランスパンの場合、基本の製法で作ると5時間程度かかってしまいます。

これってなかなか大変で、これによりパン職人の労働環境はなかなかブラックだったんですね。

先ほど紹介したパネオトラッドという機械はフランスで生まれた機械なんですが、フランスは日本よりも労働法が厳しく、労働時間が短い傾向にあります。

短い労働時間で十分な量のパンを作るためには製法や設備で工夫する必要が出来てきます。そういった背景があり、時短できる製パン設備が生まれました。

日本も昨今労働環境の改善が叫ばれていますが、そういった環境もあり日本にも導入され始めたといういきさつがあります。

今回紹介したパネオトラッドは機械自体が大きく、お値段もそこそこするのでたくさんのパン屋さんに普及するまでには至っていませんが、国産の似たような機械も開発されています。

こういった設備を上手く活用し、パン屋さんが働きやすい環境が整えられると嬉しいですね。

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