どうも、パン職人Ken(@pansyokunin_ken)です。
今回はパン作り初心者が用意するべきパン作りの道具と、パンを作るための機械を紹介していきます。
別の記事「上手なパン作りのための第一歩|パン作りの工程を学ぼう!」ではパン作りの全体像を説明しましたが、実際にパン作りを始めるためには必要な道具をそろえる必要があります。
金額的に一部高額なものもありますが、こだわらなければ安価に抑えられますし、趣味としてパン作りを楽しむ分にはそこまでたくさんの道具をそろえる必要はありませんから安心して下さいね!
パン作りに使う道具・機械16選
まずはパン作りに使う道具・機械を一覧で紹介します。必ず用意した方が良いものと、無くても作れるけどあれば便利なものに分けて紹介しますね。
必ず用意した方が良いパン作りの道具・機械
- ボウル
- デジタルスケール
- 料理用温度計
- 霧吹き
- スケッパー(ドレッジ)
- バット・タッパー
- めん棒
- 刷毛
- 型
- クッキングシート
- クープナイフ(カミソリ)
- オーブンレンジ・オーブントースター
あれば便利なパン作りの道具・機械
- こね台
- スタンドミキサー・ニーダー
- ホームベーカリー
- 発酵機
必ず用意した方が良いパン作りの道具・機械
パン作りをする上で必須になる道具・機械を紹介していきます。
最後に紹介するオーブンレンジ・オーブントースター以外はそこまで高価なものではないので、持っていないものがあればぜひ用意しておきましょう。
1.ボウル
ボウルは様々な材料を計量したり、パン生地を仕込む際に使用します。特にパン生地を手でこねて作る場合は必ず必要になるので用意しましょう。
材料を計量したり、ボウルの中で生地をこねるのに使うだけなので、耐熱等の特別なものである必要はありません。普通のステンレスボウルで十分です。
2.デジタルスケール
デジタルスケールは材料を計量したり、分割した生地の重さを量る際に使用します。
パン生地を仕込む際に材料を全て計量しますが、デジタルスケールを使ってレシピ通りにきっちりと量るようにしましょう。
家庭向けのパン作りレシピ本や個人がレシピ共有サイトに提供しているレシピは大さじ小さじで表記されているものもありますが、出来るだけ正確に計量したいのでグラム単位で表記されているレシピを使い、きっちりとグラムで量ることをおすすめします。
特にイーストは量が変わると発酵の進み具合が変わってしまうので、しっかりと正確に量りましょう。
小型のパンの場合、必要な大きさに生地を切り分けていく「分割」という工程がありますが、その際にデジタルスケールで重さを量りながら同じ生地重量に切り分けていきます。
目分量で切ってしまうと大きさの大小があるせいで焼きムラができたり、発酵状態の見極めが難しくなります。
3.料理用温度計
料理用温度計は主に生地温度を確認する際に使用します。
パン生地が良い発酵をするためには、パン生地がこね上がった時の生地温度が適正である必要がありますが、その際に生地温度を確認するために料理用温度計が必要になります。
特殊なパンの製法として一度こね上がった生地を冷蔵庫で冷やして一晩熟成させる「オーバーナイト法」というものがありますが、その製法ではパン生地を一晩冷蔵庫で冷やした後に冷蔵庫から出して生地温度が上がるのを待つ工程があり、その際にも生地温度を確認するために料理用温度計が必要になります。
→【参考記事】発酵時間は一晩中?忙しい人のパン作りを助けてくれる「オーバーナイト法」とは
4.霧吹き
霧吹きはパン生地の乾燥を防ぐために使用します。
パン生地は非常に乾燥しやすく、特に空気が乾燥する冬場はパン生地にカバーをかけずに放っておくとすぐにパン生地の表面がカサカサに乾燥してしまいます。
パン生地は乾燥すると上手く伸びなくなったり、発酵が鈍くなったり、焼き上がったパンの表面に細かなブツブツが出てきてしまいます。
こうなるのを防ぐため、霧吹きを使ってパン生地の水分を補い乾燥を防ぎます。
5.スケッパー(ドレッジ)
スケッパー(ドレッジ)はパン生地を分割したり、作業台にくっついたパン生地や小麦粉を掃除する際に使用します。
小型のパンの場合は一次発酵が終わった生地を必要な大きさに分割する工程がありますが、パン生地を分割する際にスケッパー(ドレッジ)が必要になります。
また、作業後に作業台にくっついたパン生地や打ち粉(手粉)を掃除する際にスケッパー(ドレッジ)でまとめると作業しやすいですね。
ちなみに上の画像がスケッパーで、プラスチック製の多少柔らかさがあるものがドレッジです。
6.バット・タッパー
バットやタッパーはパン生地を入れて発酵させたり、ベンチタイムをとる際に使用します。
パン生地を仕込んだ後、出来上がったパン生地をそのままボウルに入れて一次発酵をとってもいいのですが、タッパーに入れるとフタがあるので乾燥対策になり便利です。
バットに入れる場合は別途乾燥対策が必要になります。
ベンチタイムをとる際にも同じ理由でタッパーがあると便利ですが、なければバットでも構いません。
7.めん棒
めん棒はパンを成形する際にパン生地を薄く伸ばすのに使用します。
中に具材を包むような成形をするパンの場合、ベンチタイムをとり終えたパン生地を薄く伸ばして具材を包みます。
ここでパン生地を薄く伸ばす際に、きれいにガスを抜きつつ均一な厚さに伸ばすのが望ましいですが、手で押しつぶすだけでは上手くいきません。
めん棒を使ってパン生地を伸ばすことできれいにガスを抜きつつ均一な厚さにできるので、具材を包むパンを作る際には用意しておきましょう。
8.刷毛
刷毛はパンに卵やシロップ等を塗る際に使用します。
特にパンに卵を塗る「塗り卵」という工程ではパン生地を潰さずに優しく卵を塗る必要があり、そのためには刷毛が必要になります。
塗り卵はほとんどの菓子パンや総菜パンで行う作業なので、こういったパンを作る場合は用意しておきましょう。
9.型
型は食パンやラウンド食パンなどの型が必要なパンを焼く際に使用します。
これらのパンを作りたい場合は型がないと作りようがないので、用意しておく必要があります。
食パンの場合は、もしお持ちならばパウンドケーキの型でも代用可能ですし、牛乳パックを使って焼くことも出来ます。
ただし、パウンドケーキ型や牛乳パックではパン屋さんやスーパーで売っているようなきっちりと四角い食パンを焼くことはできないので、そういった食パンが作りたい場合は型を用意しましょう。
10.クッキングシート
クッキングシートを天板(鉄板)の上に敷くことでパンと天板がくっつくのを防ぐことが出来ます。
パン屋さんが使っている天板はくっつかないような加工がされていますが、家庭用オーブンレンジの天板はそうではないので直接パンをのせて焼いてしまうとくっついてしまいます。
そのため、必ずクッキングシートを使うようにしましょう。
また、フランスパンなどの直焼きパンを家庭用オーブンレンジで焼く場合は天板を入れた状態で予熱し、熱した天板の上にパンを乗せて焼きますが、その際にパンをクッキングシートに乗せておけばクッキングシートごと滑らすように天板の上に移すことができるので便利です。
11.クープナイフ(カミソリ)
クープナイフはフランスパンなどの表面に切りこみを入れる際に使用します。
バタール、バゲット、カンパーニュなどのパンは表面に模様がありますが、クープナイフで切りこみ(クープ)を入れてから焼くことであの模様が出来上がります。
クープナイフは表面を薄く切れるように若干の反りがつけてあるため、普通のナイフでは同じように切りこみを入れることが出来ません。
フランスパンを作る場合は用意しておいた方がきれいに切りこみを入れることが出来ます。
12.オーブンレンジ・オーブントースター
オーブンレンジ・オーブントースターはパンを焼く際に使用します。
できれば温度設定ができるオーブンレンジの方が扱いやすいと思います。発酵室としても使えますし、今ではスチームが出せる機種も多いので、家庭でも上手にパンを焼くことが出来ます。
オーブントースターでもパンを焼くことはできますが、火力の調節ができないので工夫が必要になり、難易度も高くなります。
あれば便利なパン作りの道具・機械
ここから紹介するパン作りの道具・機械は「無くても作れるけれどあれば便利」というものになります。
無理して用意する必要はありませんが、あると楽になったり出来ることが広がったりするので、パン作りにハマりそうなら用意してもいいかもしれません。
1.こね台
こね台はパン生地をこねたり、分割成形などの作業をする際の作業台として使用します。
パン生地を手ごねで仕込む際に、こね台があるととてもこねやすいです。無ければボウルの中でこねたりまな板などの上でこねることになりますが、やはりこね台があった方が力がかけやすく、くっつきにくいのでやりやすいですね。
こね台が1つあれば一通りの作業をこの上でできるので、作業台としても重宝します。
人工大理石製のものが多く、生地がくっつきにくいのでお菓子作りも使えます。
2.スタンドミキサー・ニーダー
スタンドミキサーはパン生地や上掛け生地を仕込む際に使用します。
スタンドミキサーを使うと、手でこねるのにくらべてはるかに楽に、かつしっかりと生地をこねることが出来ます。
それにより、特に食パンやコッペパン、菓子パンの様にふわっと膨らんでボリュームを出したいパンを作る際には手ごねよりも質の高いパンを作ることが出来ます。
また、メロンパンの皮に使われるクッキー生地などの「上掛け生地」と呼ばれるものを仕込むのにも使えて便利です。
同じくパン生地を仕込むための機械にニーダーというものがあります。
スタンドミキサーはパン生地をボウルに「叩き付ける」ような形でこねますが、ニーダーは「練る」ような形でパン生地を作っていきます。
ニーダーは生地仕込み専用の機械なので上掛け生地のようなゆるい生地を仕込むことは出来ませんが、生地仕込み専用と割り切って使うのであればこちらもアリですね。
3.ホームベーカリー
ホームベーカリーは言わずと知れたパン作り家電ですよね。パン作りに興味のある方なら既にお持ちかもしれません。
ホームベーカリーがあれば仕込み・発酵・焼きが一台でできるので、スタンドミキサーやオーブンレンジ、この後紹介する発酵機が不要になります。
ただしホームベーカリー単体で作れるパンは限られていますので、色んな種類のパンを作ってみたい方にとっては物足りなさを感じるかもしれませんね。
そういった場合はホームベーカリーを仕込み・発酵用の機械として使い、焼成はオーブンレンジを使うというやり方をすれば色んな種類のパンを作ることが出来ます。
ホームベーカリーの価格はスタンドミキサーやニーダーとそこまで大きな差が無いので、仕込み・発酵専用機械としてホームベーカリーを買うのもアリかもしれません。
4.発酵機
発酵機はパン生地を加湿しつつ適温で発酵させることが出来る機械です。
お使いのオーブンレンジに発酵機能があれば発酵機が無くてもパンは作れますし、発酵機能がなかったとしても工夫すれば何とかなるので、発酵機に関してはわざわざ用意しなくても問題はありません。
ただ、パン作りにハマってより質の高いパンが作りたくなった場合は発酵機の購入を検討してもいいかもしれません。
パン作りにおいて「発酵」という工程は非常に重要で、質の高いパンを作るためにはパン生地が適正な発酵状態になるように管理する必要があります。
その点、加湿をかけながら一定の温度を保つことが出来る発酵機があれば適正な発酵状態を作りやすくなります。どちらかというとパン作り上級者向けの機械ですね。
まとめ
今回はパン作り初心者が用意するべきパン作りの道具と、パンを作るための機械を「必ず用意した方が良いもの」と「あれば便利なもの」に分けて16個紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
もう一度見てみると、必ず用意した方が良いものが
- ボウル
- デジタルスケール
- 料理用温度計
- 霧吹き
- スケッパー(ドレッジ)
- バット・タッパー
- めん棒
- 刷毛
- 型
- クッキングシート
- クープナイフ(カミソリ)
- オーブンレンジ・オーブントースター
この12個。
あれば便利なものが、
- こね台
- スタンドミキサー
- ホームベーカリー
- 発酵機
この4個でした。
必ず用意した方が良いものに関しては、もし今お持ちでないものがあれば用意しておきましょう。
100円ショップで手に入るものも多く、オーブンレンジ・オーブントースターを除けば比較的安価で用意することが出来るはずです。
あれば便利なものに関しては、必ずしも最初から用意する必要はありません。
ひとまずパン作りを始めてみて、必要性を感じれば購入してもいいですし、感じなければ購入しなくても構いません。
まずは必ず用意した方が良いパン作りの道具・機械を揃え、パン作りを楽しんでみて下さいね!
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