どうも、パン職人のけんです。今回は製パン用酵母とサワードゥを併用したバゲットを焼きました。
サワードゥを使うと独特の風味と旨味、ほのかな酸味を持ったおいしいパンを焼くことができますが、サワードゥのみを発酵種として使った場合、発酵時間が長くなるという弱点があります。
そこを補うためにパン用酵母(イースト)を併用し、サワードゥの味わいを出しつつも発酵時間を短縮できるようにしてみました。
具体的には一次発酵で約90分、二次発酵で約30分の時短をすることができます。合計120分なので、結構大きな差ですよね。
今回はストレート法で作っていますが、サワードゥを併用しているので一次発酵が90分でも香りや旨味を強く感じます。
パン用酵母だけを使って作る場合は一次発酵を3時間以上行うか、オーバーナイト法でじっくり冷蔵熟成させないと香りや旨味を十分に引き出すことができません。
今回の製法ならばパン用酵母とサワードゥがお互いの弱点を補い合い、比較的短時間でおいしいバゲットを焼くことができます。
「パン作りを始める前に」をお読みでない場合は、先にそちらをご一読ください。このブログのレシピを使ってパン作りに挑戦する前に、知っておいてほしい注意事項を説明しています。
分からない用語があれば、「専門用語集」をご覧ください。
パン用酵母とサワードゥを併用したバゲットの使用材料
パン2個分のレシピ。生地量合計約517g(172.5%)。
サワードゥ
- 中力粉:90g(30%)
- 水:90g(30%)
- 初種(小麦全粒粉、TA200):18g(6%)
- 塩:1.8g(0.6%)
※中力粉は準強力粉(フランスパン専用粉)に置き換え可能です。
本生地
- サワー種全量
- 強力粉:201g(67%)
- 水:111g(37%)
- 塩:4.2g(1.4%)
- インスタントドライイースト:0.6g(0.2%)
- モルトシロップ:0.9g(0.3%)
※カッコ内はベーカーズパーセントです。
※サワードゥ仕込みで準強力粉(フランスパン専用粉)を使用した場合、本生地の強力粉は準強力粉(フランスパン専用粉)に置き換えてください。
おすすめ材料・機材は、「製パン材料・機材」をご覧ください。
パン用酵母とサワードゥを併用したバゲットの作業工程
- サワー種を作る(12~16時間)
- 材料を用意しオートリーズする(40分)
- 生地を作る(10分)
- 一次発酵を行う(45分)
- パンチを行う(5分)
- 一次発酵の続きを行う(45分)
- 分割・まるめをする(5分)
- 生地を休ませる(25分)
- 成形する(5分)
- 二次発酵を行う(50分)
- 仕上げを行う(5分)
- 焼成する(35分)
合計作業時間:約16時間30分~20時間30分
パン用酵母とサワードゥを併用したバゲットの作り方
- サワー種の材料を全て計量し、ボウルに入れて混ぜ合わせます。20~22℃で12~16時間熟成させます。

- 材料を全て計量し、塩、インスタントドライイースト以外の材料(サワー種全量含む)をボウルに入れます。
- 粉っぽさがなくなるまで混ぜ、インスタントドライイーストを振りかけて30分間オートリーズを行います。

- 塩を入れて生地をこねます。目標こね上げ温度25℃。

- 28℃で90分一次発酵を行います。45分経過時にパンチを行います。



- 生地を2等分し、表面をきれいに張らせるようにまるめます。

- 25分間生地を休ませます(ベンチタイム)。

- 成形します。生地のガスをやさしく抜いてきれいな面を下にし、上下の端を中心に向けて折りたたんで生地を張らせます。更に生地を張らせるように折りたたみ、細長く伸ばします。

- パンマットに乗せ、28℃で約50分二次発酵を行います。

- 生地をベーキングシートに移し、表面にクープナイフ(カミソリ)でカットを入れます。

- オーブン(250℃に予熱済み)に入れ、すぐにスチームを入れます。5分焼いたら230℃に落として約30分焼きます。





























